テレワーク研究所

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テレワークを導入することによって起きる可能性のある3つの問題点

問題点1:労働実態が把握しにくい

一般的に社員の職務態度はオフィス内での行動によって把握しやすくなっていて、出退勤や勤務時間についても企業側が管理しているタイムカードで確認することが可能とされています。

また社員が目の届く範囲にいるので行動や態度もある程度確認しやすいですし、ほかの社員からの報告で分かる部分も多いです。

テレワークを導入すると自宅や企業のオフィス以外の事務所など、上司やほかの社員の目の届かないところで職務をこなすようになります。

そうなると職務態度を評価することが難しくなりますし、電話やメールによる勤務時間の確認もある程度は誤魔化しやすくなると指摘されています。

このようにテレワークを選択した社員の職務中の行動などの労働実態が把握しにくくなりますし、社員の評価そのものも結果のみで判断しなければいけなくなるのです。

また労働実態の不可視化によって、職員の職務怠慢や不正行為を見抜けなくなるというのは企業側にとっては大きなリスクの一つと言われています。

 

問題点2:情報漏洩のリスクを抱えることになる

テレワークを行う上で必須だと言われているのが、インターネットに接続できる環境です。

このため携帯することができる情報機器や端末を利用する人が多く、自分たちが仕事をする場所に持ち込むために常に持ち歩いているという人も少なくありません。

このような情報機器や端末には企業の重要な情報はもちろん、顧客に関する重要な情報が入っています。

そのような情報を常に持ち歩くということは紛失や盗難のリスクを抱えることになるため、情報漏洩のリスクが非常に高いと指摘されています。

また公共の場でインターネットに接続する際に、公共のWi-fiやネットカフェなどを利用した場合にも情報漏洩のリスクが高くなるのです。

企業によって情報漏洩は社会的な信用を失ってしまう危険なリスクであり、できる限り避けるための対策を講じています。

テレワークを導入する場合はこのような情報漏洩のリスクをどのように防ぐのか考えなければいけませんし、新たにシステムを導入するのであればかかってくるコスト面もデメリットになってくる可能性があります。

 

問題点3:人材育成や組織力・チーム力の低下が懸念される

日本の企業は組織力やチーム力を重視する傾向にあり、コミュニケーション能力によって団結力や仲間意識を大切にしているところが多く見受けられます。

また人材育成に関しても直接指導によってマニュアルにはない細かな部分を指導することができますし、同じオフィス内で指導をすることによって計画的な育成やロールモデルの設定ができるというメリットがあると言われています。

それに対してテレワークは同じ環境で仕事をすることがなくなるため、仲間意識や団結力が希薄になりやすい傾向にあります。

このため完全成果主義に傾きやすく、チームワークによる仕事ではなく個人の成果や成功を優先してしまう考えが根付いてしまう点が懸念されているようです。

そして人材育成に関しても直接指導をすることができない点から、細かい部分を教えることが難しくなるので結果的にマニュアル化された部分の指導に重点を置きやすくなると言われています。

これらの結果、企業に属しているという認識が薄まってしまう点や組織力・チーム力の低下がデメリットとして懸念されているのです。

 

問題点を把握した上で、解決策を講じながら導入を検討できるかどうかが重要

このようにテレワークを導入することによって、いくつかのデメリットが発生する可能性やリスクが指摘されています。

ただこれらの問題点は解決方法を講じることが可能であり、必要に応じてツールを導入することで円滑にテレワークを導入できると言われています。

そのため、問題点をどのように企業に適した形で解決するのかを考えることがテレワーク導入の大きなポイントです。

 

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