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テレワーク廃止による企業のメリットとデメリットとは?

2020年2月ごろコロナ禍の影響を受け急激に日本中で導入されたテレワーク。コロナの感染症対策はもちろん、従業員のワークライフバランスのの充実や、自分の作業に集中して取り組むことができ作業効率が上げるメリットなどがあります。しかし一方で、テレワークに移行したことでコミュニケーションの減少や、従業員1人1人の評価方法などデメリットとなってしまう部分もありました。

世間ではテレワーク廃止の動きが少しずつ見え始めてきました。ですが、いまだテレワークを続けるか廃止するか方向性を決めかねている企業も多いのではないでしょうか。そこで、テレワーク廃止の結論を出す前に知っておいた方が良いテレワークを廃止した際のメリットとデメリットを説明します。

在宅勤務を廃止した米IBMと米ヤフー。日本では、これをどう捉えるべきか?

テレワーク廃止による企業のメリット

情報漏洩リスク

テレワークで仕事を行うためには、自分の会社や取引先の情報が入っているPCを会社から持ち出す必要があります。会社から持ち出した際に、大切な情報が入っているPCをどこかに忘れてしまったり、PCの画面を他人に見られてしまう可能性があります。大切な情報が漏洩してしまったら、会社からだけではなく取引先からの信用問題にもなります。

テレワークを行う際は、PCの起動にパスワードを設定をしたり、作業中の画面が見られないよう背に壁がある席を選んだり、PC画面に周囲から見えなくなるフィルムを貼りたいセクを行いましょう。十分にセキュリティリスクに注意を払ったうえでテレワークを行いましょう。

コミュニケーションの増加

出社時は何気ない会話や、仕事の会話がすぐに対面で話すことができていましたが、テレワークを導入したことで仕事以外の雑談や何気ない会話がなくなってしまい、社員同士のコミュニケーションが激減してしまいました。Web会議でも相手の表情や仕草を見ることはできましたが、やはり対面での会話の方がより細かく話が伝わり、コミュニケーションに花が咲くでしょう。

社員の中にはテレワークになりコミュニケーションが減ったことで、ストレスが増えてしまう方もいるようです。社員のライフワークバランスを整えるうえでも、出社を取り入れた方がよいこともあるでしょう。

社員への評価

テレワーク時の社員への評価は、テレワーク導入時に必ず話題に出る課題の1つです。出社時と違い直接社員が働いている姿を見ることができないため人事の評価がどうしても難しくなってしまいます。

テレワークを廃止し出社に戻すことで、以前と同様に社員の働いている姿を見ながら評価をすることができます。評価の方法にもよりますが、直接働いている姿を見た方が評価がしやすいのではないでしょうか。

テレワーク廃止による企業のデメリット

コストの増加

テレワークで行うことができる仕事を、出社して行うのであれば交通費が必要となります。遠方への出張が必要な場合は交通費に加え宿泊費なども必要となりますし、コストが増加します。

企業によっては社員にテレワークの手当てを渡しています。しかし交通費が1日400円の社員に、交通費の手当てを渡すのと月に5,000円のテレワーク手当を渡すのでは、テレワーク手当の方がコストが低くなります。

企業の社員数や月々の交通費・テレワーク手当の金額等について、試算したうえでテレワークと出社のコストについて考えてみるとよいでしょう。

優秀な人材の確保

テレワークがニューノーマルな働き方になったことで、人材の採用にテレワークの可否が重要な項目となりました。企業の働き方として、今回のコロナのようなテレワークが必要となった際に、すぐにテレワークに移行ができる柔軟性や場所を選ばない働き方があるのはとても魅力的です。

人材の採用だけではなく、現在働いている社員を長く確保するのにも役立ちます。例えば女性であれば、妊娠・出産・子育てのようなどうしても仕事を長期間離れなくてはいけない期間がある方がいます。
しかし、テレワークでの働き方が確保されている企業であれば、どうしても仕事を離れなくてはいけなくなってしまった女性でも、在宅で仕事をこなすことができ、人材を手放す必要がなくなります。

BCP

テレワークの大きな利点として、BCP対策ができる点があります。日本は自然災害がとても多い国です。いつ自然災害によって企業の経営活動がストップしてしまうかわかりません。そこでテレワークでの働き方を確保しておくことで、突然の出社ができないような状況でも働くことが可能です。

テレワークを廃止して、完全に出社にするのではなく、いつでもテレワークに戻すこともできる環境を作っておくことが大切です。
テレワークに必須ツールである、Web会議システムとBCP対策についてはこちら

「ハイブリットワーク」という新しい働き方

テレワークを廃止することで企業に様々なメリットやデメリットが発生しますが、最近の新しい働き方として「ハイブリットワーク」というものがあります。こちらは出社とテレワークを掛け合わせた働き方になります。

基本的な働き方はテレワークを行いながら、毎週水曜日のみ出社を行うことで、コミュニケーションや評価などの課題を解決することができます。テレワークと出社をバランスよく取り入れることで、それぞれの良いところを感じながら働くことができます。

テレワークを廃止し、出社に完全に戻す前にハイブリットワークを取り入れてみるのもよいのではないでしょうか。

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