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在宅勤務の感想が聞きたい!やってみてよかったと言う声、これが失敗だったという声。

在宅勤務にはメリットもあればデメリットもある

テレワークを実際に導入した会社では、「やってよかった」という声もあれば「失敗だった」という声が聞こえる場合も。具体的な感想としてよくあるのは以下の通りです。

・「あの人だけテレワークできるなんてずるい」と社員の間に不公平感が生じた
・テレワークを強制されて「なぜ自分が」と反感を抱く社員もいた
・「自宅で働く際に光熱費が社員負担になるのはおかしい」と議論になってしまった
・管理職から「自分の存在意義がない」と不満の声が上がった
・いつでもどこでも仕事ができるので非常に便利
・中小企業には導入しづらいと考えていたが、意外と成果が大きかった

 

 

在宅勤務の失敗事例と成功事例

まず、テレワーク導入で不公平感が社内に生じたケースです。

出産や育児を行う女性社員対象にトライアルを実施したところ、独身社員から「会社にいない社員の分まで、電話応対など自分たちで埋め合わせをしないといけない。あの人だけ在宅勤務できるなんてずるい」といった意見が上がりました。男性社員からはあまり関心を持ってもらえず、結局トライアルだけで本格的な導入に至らなかったパターンです。

また、テレワークの強制的な導入は社員側に選択権が与えられないので、普及が難しくなってしまいます。会社を挙げて在宅勤務制度を導入し、必然性がない社員まで強制すれば反発を招くだけです。逆にトップがテレワークを行わずにいると、社員が制度を使用しづらくなって普及しないというパターンも。

中には、「自宅で仕事する場合の光熱費が社員負担になるのはおかしい」と議論が発生した会社もあります。このケースでは個別精算での対応を検討するも、社員だけでなく経理にも手間が増え、会社側も「むしろ費用が増える」という結論に至りました。費用負担についても十分な議論を行った上で検討していかないと、負担によって社員が及び腰になってしまいます。

さらに、部下が在宅勤務になると管理職は「目の前で仕事していない部下をどうやって管理するのか」といった課題に直面。この課題がクリアされなければ、管理職から抵抗が起きて制度の導入が立ち消えになるケースも少なくありません。

反面、テレワークのメリットは「どこでも、いつでも」仕事ができることです。

自宅にいても会社と同様に働けますので、このメリットを活用して働き方変革を実施し、社員の生活の質がアップしたという声も上がっています。

また、中小の現場系の職場にはテレワークが不向きだと思われがちですが、それは先入観である可能性が。工事現場は職場から離れている場合が多く、職場に集合してから現場へ移動し、仕事をやり終えた後再び職場に戻って日報などを記録します。しかしテレワークを導入すると、移動の時間が削減できる訳です。

 

 

在宅勤務の感想から学ぶ成功のポイント

以上のことから、在宅勤務をうまく活用していくためには、失敗事例に焦点を当てて同様の失敗が起きないようにすることが大切です。まずは「何の目的でテレワークを導入するか」ということを明確にすることが重要です。

そしてさらに重要なのが、社員が納得した上で進めること。社員の同意が得られず、上からの指示で導入してしまうと、社員の勤労意欲がダウンして会社の生産性に悪影響を及ぼしかねません。

在宅勤務制度の拡充以外に、社内に模擬環境を構築して問題のないことを社員に実感してもらう、などの工夫を行うことで利用者の増加につながるでしょう。

また、テレワークは「単に働く場所が異なるだけで、それ以外は会社同じルールで」という訳にも行きません。当然、社外でも円滑に仕事するための仕組みが必要です。

例えば費用の負担に関しては、自宅における光熱費を実費で精算するのは非現実的な方法かもしれません。しかし、「在宅勤務手当」などを作って固定額で支給する解決方法なら考えられるのではないでしょうか。

テレワークで生じがちな課題への解決法を考えておくことで、会社と社員の両方に利益が生まれるはずです。

 

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