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このままじゃダメ?在宅勤務を始める前に就業規則を作ろう

在宅勤務の就業規則を作成するポイント

在宅勤務は場所を選ばない新しい働き方ですが、その前に様々な規則を決めておく必要があります。まずは在宅勤務の対象者についてです。

業務に慣れていない新入社員や、顧客対応の多い販売員は対象外とするなどルールを確認しておきましょう。就業場所の明示も法に定められています。辞令を発行し、在宅勤務者に知らせなければなりません。

自宅以外の就業場所を許可するかどうかについては、情報漏えいを防ぐためにも就業場所は自宅のみにすることをおすすめします。

労働時間制度は、在宅勤務が週1〜2日なら通常の労働時間制を採用している企業がほとんどです。その場合、始業、休憩、終業の報告をメールや電話でするよう決めておきましょう。

事業場外みなし労働時間制は、労働時間を算定し難い従業員に限り、所定の時間を労働したものとみなす制度です。適用には条件をクリアする必要があるので、当てはまらない限りは通常の労働時間制度で問題ありません。

合わせて、深夜労働と休日労働に関する規定も決めておきましょう。

あと、情報セキュリティー規則も決める必要があります。支給したパソコンの取り扱い、情報の持ち出しに関するルールは厳格に定めましょう。情報漏えいを防ぐため、文書の印刷を禁止するのも効果的です。

給与体系は労働時間制度が変わるようなら、変える必要があります。また、在宅勤務が多くなる場合の交通費の精算をどうするかも決めておきましょう。

人事評価制度は、在宅勤務者にとって不利益が生じないか検討しなければなりません。通常の制度と異なる場合は、事前に説明する必要があります。

業務を行う上での通信費、光熱費については、会社負担が原則です。しかし、光熱費は生活で使用した分と区別ができないため、一定額を在宅手当として支給する場合もあります。

通信費は、会社から電話を支給する、私物の電話を使う場合は請求先を分けるなどしましょう。その他、災害に遭った時の緊急連絡方法も規則に盛り込む必要があります。

 

 

の就業規則は合っているの?わからないときはプロに依頼

就業規則の作成には、労働基準法を理解している必要があります。インターネット上には、無料でダウンロードできる就業規則のテンプレートやひな形がありますが、作成された日が古いと現行の法律が反映されていない可能性があります。

法律にあまり詳しくない方が、膨大な文書の中から違いを判別するのは至難の技です。また、テンプレートの就業規則が自社に合っているとも限りません。

オリジナルの就業規則を作りたいと思う方もいるでしょう。そこで、法に詳しいプロに作成してもらう方法があります。

労働基準法に詳しいのは、社会保険労務士や弁護士などです。弁護士は、労働問題に強い弁護士を選ぶとよいでしょう。

どういう就業規則にしたいか要望を伝えて原案を作成してもらい、修正、改良を加えていきます。完成した就業規則は、労働基準監督署に届け出る必要があります。

手間のかかる手続きなどを全て任せられるので、頼んでみるのもよいでしょう。

 

 

気持ちよく働くためにはルールが必要

働き方改革で、在宅勤務が広まり働きやすくなるのは、仕事と家庭の両立ができるというメリットがあります。

しかしその一方で、賃金をめぐるトラブルや、情報漏えいなどのリスクも高まります。せっかく在宅勤務を始めても、トラブル続きでは業務の効率化どころではありませんよね。

こういったトラブルを未然に防ぐためにも、就業規則の作成は重要です。就業規則を作成することは、社員と企業を守ることにつながります。

 

 

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