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在宅勤務中や出張中はどうなる?労災認定の範囲

災害発生時の状況がカギ!仕事中かどうかが判断の決め手

労災が認定されるには、業務遂行性と業務起因性、2つの条件を満たす必要があります。業務遂行性とは「労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態」を指します。

業務起因性は「業務または業務行為を含めて、労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態に伴って、危険が現実化したものと経験則上認められること」です。つまり、「就業時間中にケガや病気に見舞われたとき、仕事をしていたかどうか」が、カギになります。

就業時間中であっても、私的行為によるケガは労災として認定されません。例えば、仕事中に友人と約束していて、訪ねてきたのを出迎えようとして転んでケガした場合は、私的行為にあたります。

就業時間中であっても、仕事に伴うケガではないので認定されません。一方、仕事用の重い資料を持ち上げた拍子にぎっくり腰になった場合などは、適用の対象になるでしょう。

また、資料作成中に、コーヒーをこぼしてやけどしたケースなどは、判断が難しいところです。どのケースにしても、最終的には労働基準監督署が個別に調査して、労災が認定されるかどうか判断します。

 

 

家の外でのケガは?通勤中や出張中の労災認定

在宅勤務でも、オフィスへ打ち合わせに出向いたり、出張に行ったりすることもあるでしょう。移動中に災害に遭ったら、労災は適用されるのでしょうか?

労災は、大きく分けて業務災害と通勤災害の2種類があります。オフィスや在宅での勤務中に起こる災害は、業務に起因するものなので、業務災害です。

一方、出勤や退勤など、オフィスと自宅の間の移動中に起こる災害は通勤災害になり、業務災害と同じように労災として認定されます。

また、出張は、会社の命令で仕事に赴いているので、業務災害にあたります。出張先での事故や、出張先との往復中にケガを負った場合は適用の対象です。

出張先でも、私的行為による災害は対象外です。出張先から帰る前に現地を観光中に災害に遭っても、認定されません。

通勤災害は、オフィスと自宅を結ぶ合理的な経路の往復時に災害に遭うと認定されます。この「合理的な経路」というのは、原則寄り道することは認められていません。

帰社中にスーパーで買い物中に転倒した、美容室へ向かう途中で事故に遭ったといった場合は、合理的な経路を外れたとして労災の対象外になります。

ただし、渋滞していたので遠回りしたら事故に遭った、子供の送り迎えでルートを替えた先で事故に巻き込まれたといった場合は、経路を外れていても合理的として認定されることが多くなっています。

 

 

仕事中の危険を防ぐために事前にルールを決めておこう

在宅勤務者の場合、災害に遭っても本人の証言のみで目撃者がいないため、認定が難しくなります。上司の目が届きにくいので、危険に巻き込まれないよう事前に対策を立てる必要があるでしょう。

第一に、仕事とプライベートをはっきり区別させることです。仕事中は、家事などのプライベートに関わる作業をしないといったルールを決めておきましょう。

第二に、仕事をする場所を限定することが重要です。周囲に倒れそうな棚はないかなど確認して、危険が及ばない場所を選んで作業場所を限定させます。

居住空間と仕事場所を明確に分けることで、仕事にも集中しやすくなるでしょう。また、定期的に仕事の進捗を報告させて、管理するのも有効です。

こまめにコミュニケーションをとれば、仕事が終わりそうにないときにオフィスで仕事を割り振るといった、素早い対応も可能になります。在宅勤務者の健康に注意を払って、仕事に取り組みやすい環境作りをしましょう!

 

 

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