在宅勤務と病気。二つの関係性について。

病気で働けないからこその在宅勤務
人は常に健康に過ごせることが理想的ではありますが、残念ながら人と病気は切っても切り離せないものだと考えられています。
突然自分が病気になってしまうケースもありますし、自分ではなく家族が病気になってしまうケースも多いですよね。
自分が病気になった場合は病気の種類によっては働き続けることもできますが、病気にかかった家族が介護を必要とするケースや育児中に子供が頻繁に病気になってしまうケースだと一般的な勤務が難しくなる場合も少なくありません。
病気が理由で仕事を続けられなくなったという人も多いのですが、そのような人におすすめなのが在宅勤務です。
在宅勤務の特徴は自宅にいながら仕事ができるところで、プライベートと仕事を自分で調整することが可能となります。
介護や育児、病気の看病のために自宅と職場を行き来する手間や時間を省くことができますし、通勤しなくていいので通勤途中で体調不良になるというリスクもありません。
また介護や育児、病気の看病をしながら同じ家の中で仕事ができるので、自分や相手の体調次第で仕事量を調節できるところもメリットです。
病気が悪化したり急変してしまった場合には仕事を休みやすいので療養に集中しやすいですし、逆に体調が安定してからの復帰もしやすくなっています。
これらの点は働く側にとってもメリットになりますし、病気をしているのが家族である場合は家族にとっても安心して過ごせるポイントだと言えます。
企業側にとっても病気や介護、育児を理由に人材を失ってしまうよりも人材を維持できるので、新しい人材確保にかかる負担やコストを考えるとメリットが大きいようです。
このような点から、自分または家族が病気で通常の勤務ができないという人にこそ在宅勤務がうってつけだと考えられているのです。
うつ病で在宅勤務を始める場合
現代病として多くの社会人がかかっている病気として問題視されているのが、うつ病です。
うつ病はストレスを溜めずに働けるかどうかが重要なので、自分のペースで仕事ができる在宅勤務がおすすめと言われています。
そんなうつ病の人が在宅勤務を始める際には、事前に知っておくべきポイントのほかにメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・自分の体調に合わせて仕事をすることができる
・うつ病の管理や再発防止をしやすい
・栄養バランスのとれた食事をとりやすい
在宅勤務は自分のペースや体調に合わせて仕事量を調整できるので、成果さえ出せれば無理をせずに仕事を続けやすいと言われています。
このためうつ病の人にとっても精神的または身体的に負担が少ないですし、体調管理もしやすくなればうつ病の再発防止やコントロールもやりやすくなるのです。
また会社で仕事をすると外食が増えてしまう人もいるのですが、栄養が偏ってしまうとうつ病を起こしやすくなります。
このため自宅で栄養バランスを考えた食事を取れば、さらにうつ病の再発防止につながると考えられています。
【デメリット】
・人に会う機会が減るため、孤独を感じやすい
・仕事がオーバーペースになる場合もある
在宅での仕事はオフィスでの仕事と比較すると他人と顔を合わせる回数が少ないですし、単身世帯の場合は1日誰にも会わないという日ができてしまう可能性もあります。
そんな中で感じる孤独感はストレスになりやすく、病気の悪化にもつながるので精神的なケアを考えていく必要があるようです。
ほかにも自分で仕事量を調整できるところがメリットではありますが、慣れていないとオーバーワークになってしまう可能性も指摘されています。
会社内であれば誰かが止めてくれたり助けてくれることもあるのですが、在宅勤務では自己管理が基本なので仕事量やペースには注意していかなければいけません。
【在宅勤務を始める前に知っておきたいこと】
・会社に勤めている場合は会社が在宅勤務に対応しているかどうか確認する
・在宅勤務でできる仕事内容や職種
・在宅勤務によって得られる収入と必要な生活費
この中でも注意しなければいけないのが、すでに会社に勤めている場合の在宅勤務への変更ができるかどうかです。
会社によっては在宅勤務に対応していなかったり、在宅勤務に変更する以外にももっと負担の軽い部署への移動ができる場合もあります。
このため在宅勤務に変更していいのかどうか事前に検討する必要がありますし、収入面と生活費のバランスが取れるかどうかも事前に確認しておきたいポイントの一つです。
ただ在宅勤務でできる仕事内容や職種は徐々に幅が広がっていますし、家族と協力しながら仕事を続けていけるところが魅力なのでうまく会社と相談しながら検討していくのが大切です。